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2021.12.08

フィリピンの祝日事情 2022年の祝日は?

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今年も残すところ僅かとなりました。来年こそはセブに留学生が戻る事を願いつつ、フィリピンの祝日についてご紹介します。

学校が再開されれば、休校日はフィリピンの祝日に準じますし、カトリックやイスラムにまつわる休日もありますので、フィリピンに興味がある方は必見です!

フィリピンの祝日の種類

フィリピンにはRegular Holiday(一般祝祭日)とSpecial Non-Working Days(特別祝祭日)の2種類の祝日があります。

毎年夏頃に大統領が翌年の祝日を発表しますが、宗教関係の祝日や、地域によっての記念日があり、イスラムに関するもの、旧正月、春と秋の連休などは毎年祝日の日付が変わります。

また大統領の鶴の一声で、突然明日祝日になったり、逆に祝日がなくなる事もあります…

来年は大統領選挙も控えているので選挙日は祝日になりそうな予感です…

Regular Holiday(一般祝祭日)

Regular Holidayは日本や他の国にも見られる一般的な祝日です。祝日でお休みとなりますが、通常の日給が支払われます。また、労働をさせた場合は通常より2倍の給与が支払われます。なので喜んで働く場合もあります…

Special Non-Working Days(特別祝祭日)

Special Non-Working DaysはNo work=No payで給与はありません。もし労働をさせた場合は、こちらは通常より1.3倍の給与が支払われます。フィリピン独自の祝日や地域の祝日が多くあります。

また、突然祝日になる場合は、この特別祝祭日に見られます。

2022年フィリピンの祝日一覧

1月 1 (土) New Year’s Day(元旦) 一般
2月 1 (火) Chinese New Year(旧正月) 特別
2月24 (木) Cebu City Charter Day(セブ市創立記念日) 特別
2月 25 (金) EDSA People Power Revolution Anniversary(エドサ革命記念日) 特別
4 月 9 (土) Day of Valour(勇者の日)  一般
4 月 14 (木) Maundy Thursday(聖木曜日) 一般
4 月 15 (金) Good Friday(聖金曜日) 一般
4 月 16 (土) Black Saturday(聖土曜日)・ 特別
5月 1 (日) Labor Day(労働者の日) 一般
5月 3 (火) Eid al-Fitr(イスラム断食明け祭) 一般
6月 12 (日) Independence Day(独立記念日) 一般
7月 10 (日) Eid al-Adha(イスラム教犠牲祭) 一般
8月6 (土) Cebu Provincial Foundation Day(セブ市創立記念日) 特別
8月 21 (日) Ninoy Aquino Day(ニノイ・アキノ記念日) 特別
8月 29 (月) National Heroes Day(英雄の日)  一般
11月 1 (火) All Saint’s Day(諸聖人の日) 特別
11月 2 (水) All Souls Day(死者の日) 特別
11月 30 (水) Bonifacio Day(ボニファシオの日) 一般
12月 8 (木) Feast of the Immaculate Conception of Mary(無原罪の御宿りの祝日) 特別
12月 24 (土) Christmas Eve(クリスマスイブ) 特別
12月 25 (日) Christmas Day(クリスマス) 一般
12月 30 (金) Rizal Day(リサール記念日) 一般
12月 31 (土) Last Day of the Year(大晦日) 特別

祝日の詳細

フィリピンのオリジナルの祝日について詳しく説明していきます。歴史や文化がよくわかります!

2月25日EDSA People Power Revolution Anniversary(エドサ革命記念日)

1965~86年の間、当時のフィリピン大統領フェルディナンド・マルコスによる独裁政治が続いていました。

長年にわたる独裁政権に市民が立ち上がり、反マルコス派の中心人物であったニノイ・アキノは命の危険からアメリカに亡命するもフィリピン大統領に立候補し帰国します。しかし、マニラ国際空港に到着し、ボーディングブリッジの階段を降りたところでマルコスに射殺されてしまいました。
※このマニラ国際空港は1987年に現ニノイアキノ国際空港に改名されています。

その後反マルコス派は彼の意思を受けついだコラソン・アキノ(コリー)夫人を新たな中心人物として活動を続けていきます。

そして遂に1986年2月22日にマニラ首都圏にあるアギナルド空軍基地が面するエドゥサ通りにマルコス政権に抗議する100万の群衆が集まり、3日後の2月25日にコリーが大統領就任宣誓をし、マルコスを退陣させフィリピン初の女性大統領となります。

この革命は非暴力でフィリピンを民主化に導いた事で、フィリピン人にとってはとても誇らしい革命となっています。

来年5月の大統領選挙には故フェルディナンド・マルコスの長男ボンボン・マルコスが立候補を表明しており歴史を感じますね。

4月9日Day of Valour(勇者の日)

第二次世界大戦中の1942年4月9日のバターン半島陥落とその戦死者を記念するために制定されたフィリピンの祝日です。

4月9日の陥落後、降伏した米軍少将率いるバターン半島の米比軍は、約7万6千名もの多数が捕虜となり、捕虜収容所に移動する際に多数死亡しました。これが「バターン死の行進」と呼ばれるものです。

この76,000人の囚人のうち約54,000人だけが目的地に到着し、残りの人は過酷な行進についていけず、命を落としています。

4月14日~17日Holy week(ホーリーウィーク)

■4月17日復活祭(Easter Sunday)
イエス・キリストが十字架にかけられて死に3日後に復活したことから、キリスト教において最も重要な日となっています。

最近日本でも「イースター」をお祝いしたりするのは、この事です。

復活祭は、春分の日の後の最初の満月の次の日曜日にお祝いするため、毎年日付が変わり、カトリックでは復活祭前の1週間は特別な期間となります。

■聖木曜日(Maundy Thursday)
復活祭の3日前、イエスが使徒とともに最後の晩餐と洗足をした日となっています。

■聖金曜日(Good Friday)
復活祭前の金曜日にあたり、イエスキリストの受難と死を記念する日です。カトリックではこの日に断食をすることもあります。

■聖土曜日(Black Saturday)
復活祭前日で、イエスキリストの眠りと地獄への降下を記念する日です。カトリックでは、普段は祭壇にかけられている布などが取り払われ、イエスが眠りについていることをあらわす習慣があります。

このホーリーウィークは語学学校だけではなく、ショッピングモールやレストランも休みになったり時短になりますので、特に短期留学の場合は気をつけましょう!

5月3日Eid al-Fitr(イスラム断食明け祭)

イスラム教の断食月であるラマダンが明けた後、各地のイスラムコミュニティで行われるお祝いです。1ヶ月にも渡るラマダンの終結を祝うイベントが行われます。新調した服に身を包みモスクを参拝し、家族や親しい友人と集まり家庭料理を食べるのも慣例です。

イスラムのヒジュラ暦10月1日・2日ですが、イスラム世界では一般には5月3日、4日に行われますが、フィリピンでは変わる事もあります。

6月12日Independence Day(独立記念日)

1898年にアメリカとスペインとの間に米西戦争が勃発します。アメリカは、当時約330年にわたりスペインの支配下だったフィリピンの独立に協力するという約束で、フィリピンに上陸します。その時、アメリカとの仲介役となったのが後のフィリピン初代大統領エミリオ・アギナルドです。

そして、1898年6月12日にフィリピンの独立を宣言し、記念日とされています。

しかしこの話には続きがあり、スペインから独立したものの、同年12月に締結されたパリ講和条約で、スペインはアメリカにフィリピンの領有権を約2000万ドルで売ってしまいました…フィリピンは独立したつもりでしたが、アメリカの支配下になってしまいました。

当然、フィリピン人は激怒し、今度は米比戦争が始まり20万人のフィリピン人亡くなったとされています。

結局、第2次世界大戦が終結した後の1946年7月4日正式にフィリピンはアメリカ合から独立を果たしフィリピン共和国となりました。

実際には第2次世界大戦中の1942年から45年までは日本占領下におかれ、スペイン、アメリカ、日本に翻弄された歴史があります…

7月10日Eid al-Adha(イスラム教犠牲祭)

イスラム教の祝日で、メッカ巡礼と言えば分かりやすいかもしれません。

アブラハム(ユダヤ教・キリスト教・イスラム教を信仰する「啓典の民」の始祖)が進んで息子のイシュマエルをアッラーフへの犠牲として捧げようとした事を世界的に記念する日となっています。

イード・アル=アドハーはヒジュラ暦の12月10日から4日間にわたって行なわれます。この日は世界中のムスリムによるサウジアラビアのメッカへの毎年恒例の巡礼においてアラファト山を降りる日の翌日にあたり、ハッジ(メッカ巡礼)の最終日です。また、巡礼に参加しているムスリムはもちろん、巡礼に参加していないムスリムも経済的能力があれば動物を(羊の場合は1人分、ラクダおよび牛の場合は最大7人まで)贄として捧げ、この日をお祝いします。

イスラムでは一般には2022年7月10日、11日にお祝いしますが、フィリピンでは日付が変わる可能性もあります。

8月21日Ninoy Aquino Day(ニノイ・アキノ記念日)

先にご紹介した2月25日のエドサ革命の際に、マルコスに射殺されたニノイ・アキノを悼む日です。

1983年8月21日に3年間のアメリカ亡命生活からフィリピンに帰国し、マニラ国際空港で射殺された日です。

8月29日National Heroes Day(英雄の日) 

英雄の日は、名を伏せたまま亡くなった人も含め、フィリピンの独立のために戦ったフィリピンの英雄たちの勇気を称える日とされている

1995年にフィリピン独立に貢献したとして讃えられるべき英雄のリストが作成されます。その中でも、「ホセ・リサール」「アンドレス・ボニファシオ」は、特にスペインからの独立に貢献した人物とされ、2人の栄誉を称えた祝日が個別にあります。(後程ご紹介します)

8月の最終月曜日に制定されているので、毎年日にちが変わります。

11月 1日All Saint’s Day(諸聖人の日)

キリスト教の祝日の一つで、全ての聖人と殉教者を記念する日で日本では「万聖節」とも言われています。

個々の聖人の崇敬よりも天国のすべての聖人の集いと地上における教会とが一つの神の教会に属するとの信仰の表明が重要となっており、現在はこの日に万聖節を祝うのは,カトリック教会とイギリス国教会のみとなっています。

11月 2日All Souls Day(死者の日)

万聖節の翌日、カトリックでは、すべての死者の魂を悼む日となっています。万聖節と合わせフィリピンでは祖先のお墓参りに行きます。

11月30日Bonifacio Day(ボニファシオの日)

フィリピンの独立運動の際に設立された政治組織「カティプナン」を創設したアンドレス・ボニファシオの誕生日11月30日を記念した日です。

独立運動の中、やがてカティプナンに内部分裂が起こり、ボニファシオは追われる形で組織を離れ、カティプナンを掌握した将軍に逮捕され、1897年5月10日に処刑されてしまいます。

ボニファシオの死後24年後に祝日に制定されました。

12月8日Feast of the Immaculate Conception of Mary(無原罪の御宿りの祝日)

聖母マリアがイエス・キリストを身籠ったとされる日です。この日はフィリピンだけでなく世界中のカトリック教国で祝日となっています。

12月30日Rizal Day(リサール記念日)

この日も独立記念にちなんだ日です。ボニファシオ同様、フィリピン独立の英雄ホセ・リサールの人生と功績を称える日です。マニラのバガンバヤン(現在のリサール公園)で1896年に処刑されたリサールの処刑日である12月30日に毎年祝われています。

独立運動当時、スペインはホ・セリサールが結成した「フィリピン民族同盟」を脅威と考え、設立され4日後の1892年7月6日にリサールは逮捕された翌日にはミンダナオ島に流刑となります。

4 年の幽閉生活の後、スペインの従軍医としてキューバに向かうもマニラで「カティプナン」が武装蜂起したことにより、リサールは革命運動の先導者の容疑を受けマニラで1896年12月30 日に処刑されてしまったのです…

まとめ

改めてフィリピンの祝日をみてみますと、キリスト教、イスラム教、独立運動含む政治的事柄が多くあります。中でも独立運動は一覧の中に5つもあり、400年続いた植民地からの独立はフィリピンにとって本当に意味があり重要な日となっています。

来年こそはフィリピンへの留学が再開されることと思っています。(実際は未定です…)

語学学校の休校日はフィリピンの祝日に準じていますので、留学を検討している方は、祝日のチェックは必須です!!