今週末はCEGAの生徒さんや先生数名と共に、またまた スタディーツアーに参加してきました。 今回はCECという日系のボランティア団体が活動しているもので、 セブのお墓に住む子供たちを支援されている場所へのツアーでした。
お墓に住んでいるってどういうこと??ってなりますよね。 私も日本のお墓をイメージしていたので、あの墓標の横で寝て暮らしている姿を イメージしていたのですが、実際はかなり違いました。 今回訪問した墓地はセブ市の街中にある中国人系の墓地(Cemetary)です。 セブの一般家庭のお墓は下の写真のように、蜂の巣のように細かく区切られたものが ずらっと並んでおり、この一つ一つに棺桶ごとご遺体を入れ、セメントでふたをします。 これは欧米あたりでもよくみられるものですね。
今回行った中国系墓地はこういった一般的なものとは異なり、墓が一戸建てのように 巨大なのです。お金持ち系中国人の墓地のようですね。 そして家を持てないどころか借りるお金もない貧困層のフィリピン人家族が、 この家のようなお墓に住んでいるのです。 セブの貧困層はよく海辺や人の少ない山手に 不法滞在していますが(このような人はsquatterと呼ばれます)、この墓地の人たちは 許可なく不法滞在しているわけではないようです。ご遺体の骨も撤去され、あまり訪れる ご家族もいなくなったお墓に、ご家族の許可をもらって住んでいるケースが多いそうです。 なるほど、お墓をみてみると、10年前に亡くなられたなど比較的新しいお墓には人が 住んでいません。
お墓に住むということにビックリしましたが、それ以上にビックリしたのが、 お墓のゴージャスさです。日本の一般家庭の家より大きいお墓もあります。 教会のような姿のお墓、モスクのようなお墓、神殿のようなお墓、五重の塔のようなお墓、 タワーのようなお墓、etc、、、もう訳が分からないです。ここまでくるとみんな見栄の張合いで 建ててるんじゃないかと思うくらいバリエーション豊かでまさにお墓のテーマパーク化しています。 しかしお墓が立派とはいえ、住んでいる人たちはやはり貧困層です。 今回のスタディーツアーの主催団体は、お墓に住む子供たちに、こういったツアーでの 寄付などから食事を提供したり、学校へ行くための資金を工面しておられます。 我々参加者は、墓地の見学の後、集まって来てくれた子供たちにもみくちゃにされながら 一緒に遊んだり、歌やダンスなどの出し物をし、子供たちには食事を配膳しました。
こういった貧困エリアを訪れていつも思うことですが、みんな元気で明るくたくましいことです。 悲壮感がみじんも感じられないのです。お墓を簡易食堂にする家庭、お墓をサリサリストア(セブの売店) にする家庭、床屋にしている人などなど、墓地がちょっとした街として機能しています。 ほんとにたくましいなと感傷に浸りながら、逆にみんなの笑顔から元気をもらったようでした。
月1~2回このツアーは催行されているようですので、関心のある方はCEGAまでお知らせください。 セブに住んで4年になりますが、まだまだ知らないことだらけです。 今後もCEGAスタッフ、生徒さん共に、多くのことを共有してゆきましょう!