スタッフブログ

STAFF BLOG

2021.02.21

フィリピンのコロナ後・ニューノーマルの学習状況

ピックアップ記事

本記事では、コロナパンデミックになった後のフィリピンの教育状況について、学校に行けない学生たちがどのようにして学習しているのかを紹介します。

The era of Education in the new normal 新しい学習形態

Schools in the Philippines developed a new curriculum to cater every students’ needs to continue learning at home, in accordance of the social distancing protocol ordered by the government.

This is to protect every citizens of the country to be in a crowded places. The government offered some methodologies in distance learning like:

フィリピンの学校では、政府が命じたプロトコルに従って、すべての生徒が家庭で学ぶことができる新しいカリキュラムが開発されました。

これは、全ての市民を守るためです。政府は次のようなリモート教育の方式を提供しました。

1. Online Learning オンライン学習

Online learning program wherein students who has the accessibility to the internet may use their gadget and other digital devices.

インターネットにアクセスできる学生がデジタル機器等のガジェットを使用してできる、オンライン学習プログラムです。

オンライン学習は、比較的裕福層が通う私立校では積極的に取り入れ活用されてきています。しかし、公立校では各家庭事情も様々で、オンライン環境を整えることが難しい場合が多く普及を妨げています。

2.Blended learning ブレンディッド学習

Next learning program is Blended learning in which students may use radio / TV. Students who live in the remote area may lack the access of the internet.

The collaboration between the media and school institutions are working hand in hand to reach out the learners through broadcasting.

2つめの学習プログラムは、ラジオやテレビを使用してできるブレンディッド学習(メディアと学校の組み合わせ)です。遠隔地に住む学生はネット回線が不足している可能性があります。

メディアと教育機関の協力により、放送を通じて学習をすることができるのです。

3.Modular learning モジュール学習

Lastly, Modular learning is widely used for the parents will pick up the print-outs of the activity sheets and other educational tools to be used by the students at home.

Parents will be instructed as to the scheduled date of the submission of the activity papers or other handouts given to be checked by the teachers.

最後のモジュール学習は、子供が使用する教材やその他の学習ツールの教材を、保護者が受け取り自宅で子供が学習します。

教材やその他の配布物の提出予定日については、政府が保護者に指導します。

The Problem about Learning at Home 自宅学習の問題点

上記の学習方法で、子供たちが問題なく学習できているかというとそうでもありません。たくさんの問題点があり、「教育格差の拡大」が今フィリピンが抱える新しい社会問題となっています。

フィリピンでは昨年2020年3月から9月末までの7ヵ月もの間学校が休校となり、ようやく10月からオンラインでの授業が再開されました。(対面での授業はまだできません…)

ですが、オンライン授業が受講出来ている生徒は全体の4割くらいで、6割の生徒が経済的事情などからネット回線や機器がないためにオンライン授業が受講できないのが現状です。

今年から一部の感染者が少ない地域で対面授業の再開が予定されておりましたが、ドゥテルテ大統領が無期限の再開延期を決定し、子供たちの学校での学習はまだまだ先になる見通しです。

都心部の場合、狭い家で大家族が暮らしている為十分な勉強できるスペースが無かったりもします。

写真ロイター:自宅のトタン屋根の上によじ登って壊れた洗面器に座り、政府から支給された機器で電波を探す子供

郊外の場合は、ネット環境が整っていなく、電波が届かない事もあります。

写真ロイター:森の中に建てた小屋でオンライン授業に出席する大学生

モジュール学習では、保護者が子供の勉強を見ますが、フィリピンでは高校までの基礎教育を終了していない保護者も少なくなく、子供に教える事が出来なかったり、保護者が働いている為、子供の学習を見れない場合があります。

そういった場合、子供は分からない所があっても質問ができず十分な学習ができません。

フィリピン教育省によると退学する学生が既に急増しているそうです。

写真ロイター:家族が経営する食堂を手伝いながら、自宅で勉強する高校生

まとめ

日本は緊急事態宣言が出て営業時間の制限等がありましても、欧米のロックダウンやフィリピンと比較して、まだ自由があります。フィリピンの子供たちは1年近くも学校に通えず、外出もままならない状況です。

昨年の3月から今年1月31日まで15歳未満の子供の外出は原則禁止されていました。2月1日より10歳未満に緩和され10歳~14歳の子供は保護者同伴の条件付で外出が可能となりました。10歳未満は引き続き外出不可です。

日本だと何でもオンラインで出来ますが、日本で当然のことがフィリピンでは難しいことがたくさんあります。

コロナワクチンも日本や他の先進国は自国で調達できますが、フィリピンの第1弾ワクチンはCOVAXファシリティを通じての分配となり、間もなく医療関係従事者や60歳以上の高齢者、疾患を有する人に接種される予定です。

皆さんが、もしフィリピンに来る事があればフィリピンの実情に目を向けてみて下さい!

 

* Collaborative editing by CEGA’s staff and teacher Carl