CEGAの授業のメインカリキュラムであるDMEメソッドをご紹介します。DMEはダイレクトメソッドの一種で、子供が母国語を自然に習得する過程をモデルにした学習法で、一言で表現すると、それは「頭を英語脳に変えるための作業」です。
DMEメソッドの仕組み
英語でのやりとりにまだ十分慣れていないとき、講師との英語のレッスンを受けていて感じるのは、相手の話したことに即座にリスポンスする反射神経の鈍さだと思います。
もしくはすぐに反応できたとしても、その返答がどうしても単語や短い文章での返答になりがちです。DMEはそこに着目し、まるでネイティブ同士がスピーディにポンポン会話するように、無意識の言葉のキャッチボールを正しいフルセンテンスで行えるようになることを目指した、勉強というより一種のトレーニングです。
DMEメソッドはここがスゴイ!
この英語教授法は講師が投げかけた質問に、生徒が反射的に正確に答えられるようになることを目指したトレーニングで、先生によるサポートのもと、文法的に正しく、スムーズに返答できるようになるまで繰り返し練習します。
この質問と返答をできるだけ早いリズムで行うことで、日本語で考えてから英語に翻訳する暇を与えず、英語を英語のまま理解して話せる、いわゆる英語脳へと次第になっていきます。しかもこのメソッドは、講師が生徒に質問した内容を正しく聞き取れていないと、正確に返答できない仕組みになっていますので、話す力だけでなく聞き取る力の向上にも非常に効果的なのです。
このようにスピーキングとリスニングに特化したトレーニングとなっていますので、文法やリーディング中心のインプット系の英語教育しか受けてこなかった多くの日本人には最適な教授法といえます。DMEメソッドはグループクラスにも向いている学習法ですが、講師と1対1で行うことにより授業時間の半分は生徒が話す必要があり、結果として短期間で英語脳に近づくことを目指せます。
英会話のような反射能力の必要なスキルを伸ばすためには、何度も何度も話して反復練習し、英語に対する反射能力を向上させる必要があります。そしてこの訓練を何度も繰り返すことで、今まで頭で分かろうとしていた英語が徐々に体の中に浸み込み、最終的に英語脳へと到達できるようになります。DMEはまさにその反復練習による反射能力向上を目指した、英語での会話力向上の王道メソッドといえます。
なぜ授業にDMEメソッドが必要なのか?
このジムで筋トレするようなストイックな英語教授法を、CEGAのメインカリキュラムとして位置づけている理由は、それはマンツーマン授業がいくら良いとはいっても、ただ漫然と講師とフリーカンバセーションしているだけではなかなか英会話力は向上できないからです。
英語講師も人間です。普通の英会話授業をしていると、どうしても楽な授業スタイルに流れてしまいます。生徒さんと昨日はああしたこうしたなど、他愛のない会話をしているほうが楽しいですし、時間も早く過ぎます。しかしそこで繰り出される会話表現はいつもと同じパターンで、新しい単語やイディオムはなかなか出てきません。また先生も、生徒さんが楽しく会話している最中に話の腰を折りたくないので、間違いを修正したり新しい表現を教える作業をつい怠たりがちになってしまいます。
またスピーキングにまだ慣れていない初級者に特に言えることですが、授業時間中は先生の話を聞いている割合がどうしても多くなり、限られた時間で効果的にスピーキングを鍛える形が作りにくくなる傾向にあります。
そこで授業を修業の道場のようなトレーニングの場とし、英語レベルに関わらず授業の半分以上は生徒が話すことを余儀なくさせるシステムが必要であると考えたわけで、そして出会った最良の英語教授法がDMEだったのです。
他のメソッドとの違いは?
英語を習得しようとすると、様々な英語教授法があることを知ると思います。その中でもDMEメソッドと似ているカランメソッドがあります。れぞれの違いを知り、自分に合ったものを見つけることは、自身の英語習得の近道を探し出す上で重要な作業です。
DMEメソッドとカランメソッドの違い
DMEはカランメソッドと似ており、どちらもヨーロッパで開発されたもので、ルーツは同じです。しかしカランを実践していてどうもしっくりこない、質問が退屈、急激にレベルが上がるので挫折しやすい等という声が先生からも生徒からも多く、そこで練り直して新しく生まれ変わったのがDMEです。
専属トレーナーにて、すべてのCEGA講師はDMEトレーニングを積んでいます。DMEメソッドが他のダイレクトメソッドと決定的に違うのは、一般的なダイレクトメソッドの長所を受け継ぎながら、不足とされていたグラマー部分が強化されている為、初級者にも理解しやすく、総合英語教材として使用可能なことです。
また、1方向のみの「先生による質問」→「生徒による答え」という単調な繰り返しだけでなく、生徒側からも質問を投げかけられることや、自分で考えて自分の文章で自由に回答できる項目も多用され、英語に反射的に反応する英語脳をつくることに加え、反射的に英文を作り出す英文脳も養えるようになっています。これによりテキストの枠だけにしばられず、答えを自分自身で探しクリエイティブな回答をすることで、より想像力をかき立てる自由な学習スタイルとなっています。
また、各単元に出てくる文法や単語はその後のレッスンでも別な形で出てくるよう構成されているので、やりっぱなしにはならず自然と復習できるような仕組みになっています。話題自体も日常生活に関連したものが多く、なじみやすい英単語や熟語、文法表現を学びつつ、発音も先生がその都度矯正してゆきます。そしてDMEは3~4年おきというかなりの頻度で見直されている為、時代や要望に合わせ常にアップデートしていることも特徴です。
途中で挫折しないDMEメソッド
さらにこれもかなり重要なポイントですが、カリキュラムの難易度がゆっくり上がってゆく為、途中でやる気をそがれたり挫折して投げ出すということがないように配慮されています。
DMEを含めメソッド系というのは自分を追い込んでやるタイプのものが一般で、ハガネのような強い意志をもった人は心配いらないのですが、そうでない場合は途中で挫折することが往々にしてあります。挫折するかしないかは個人の問題と突き放すのもひとつですが、やはり前向きに学習を継続できるようサポートできる体制を提供するのが我々学校の役目だと思います。
日本人は日本語という英語とほとんど共通性のない言語を母国語にしていることもあり、英語習得は想像以上に根気が必要で、時には挫折することもあります。 DMEは偶然にもそういった日本人の心理的配慮にも添えるように出来ています。DMEで濃厚かつ楽しく前向きに、教授法のトレーニングを積んだCEGAのDME講師とともに、上達を実感しながら英語脳を作っていきましょう!
DMEの実際の授業風景の動画です。参考にご覧ください。