スタッフブログ

STAFF BLOG

2021.03.28

セブの現状④ ロックダウンから1年を経て

ピックアップ記事

最初のロックダウンから1年が経過しようとしていますが、フィリピンでは減少していたコロナウイルス感染者が今年に入り増加気味で、緩和された規制が再度厳しくなっています。

そこでセブの現状をお伝えします。

セブのコミュニティ検疫

昨年9月よりセブは4段階に分類されたコミュニティ検疫の中では一番低いMGCQに分類されています。

MGCQの詳細はこちらをご覧ください「セブの現状③ MGCQ(Modified General Community Quarantine)とは?

前回の報告からの主な変更点は外出禁止の年齢制限と入国制限のビザの緩和です。

基本生活

建前上は、生活維持に必要不可欠な物資やサービスを利用するか、許可された業務の事業所で勤務するか、いずれかの場合に限定され、娯楽目的の移動は禁止されていますが、実際は普通に外出しています…

現在外出時はマスク、フェイスシールド着用、外出許可証(Quarantine pass)とIDの携行が必須ですが、外出許可証についてはチェックされることはほぼなくなりました…。

以前は街中にチェックポイントがあり、タクシーやバス等の移動の際、ショッピングモールに入る際に許可証の提示を求められていました。

外出許可証は末尾の番号によって外出できる日が決められています。

末尾が奇数:月水金日、末尾が偶数:火木土日

■外出時間

23時から5時までは特別な就労許可を得ている人以外外出禁止されています。

■年齢制限

15歳以下と65歳以上の人、免疫不全や合併症等の健康リスクを持つ人、妊婦の人、これらの人と同居する人は基本外出禁止。

今年2月1日より10歳~14歳の子供は保護者同伴の条件付で外出可能。

10歳未満は外出禁止ですが、ちょくちょく赤ちゃんなど10未満の子供も保護者同伴で目撃します…

学校

昨年CEGAは3月16日から1年以上休校となっています。

留学生がフィリピンに入国する際は観光ビザでの入国となりますが、観光ビザは新規発行が停止さたままなので、語学学校は再開の目途がたっておりません。今もCEGAや他の語学学校やはオンラインレッスンで対応しております。

CEGAのオンラインレッスンの詳細はこちらから「CEGAのオンラインレッスンで留学前後のフォローアップ

また、フィリピンの一般の学校(小学校や高校など)も対面授業が許可されていないため、オンラインやモジュール学習を自宅で行っております。

詳しくはこちらをの記事をご覧ください「フィリピンのコロナ後・ニューノーマルの学習状況

外国人の入国制限

この1年の間にかなり緩和されました。フィリピンへの渡航が許可されている方は下記となります。

  1. 9(E)ビザ保有者 – 外国大使館、外国政府・国際機関職員を含むフィリピンに認定された外交官
  2. 外国人航空会社の乗務員
  3. 9(C)ビザをお持ちの方 – 外国船員ビザ保有者
  4. 9(D)ビザをお持ちの方 – 条約トレーダービザ(米国、日本、ドイツ) 保有者
  5. セクション13シリーズ該当者(13クォータ、13A、13B、13C、13D、13E、13Gビザ)
  6. RA7919ビザ保持者(1995年社会統合法)-1992年6月30日以前に入国した外国人が該当
  7. EO324ビザ保有者- 1984年1月1日以前にフィリピンに入国し、EO324に基づいて付与された法定居住者が該当
  8. ネイティブ・ボーン(NB)ビザ – フィリピンの永住権を持つ外国人との間に生まれた外国人の子供
  9. 短期滞在ビザ(TRV)保有者(MO ADD-01-038 / ADD-02-015 [インド人]に基づく
  10. MCL-07-021永住ビザ保持者-フィリピン国民と結婚した中国人
  11. 有効な(新規または既存の)ビザを持っている以下の者は入国が許可されます。ただし、該当するフィリピン国籍者が国内にいることが条件になります。
    a. フィリピン国籍の外国人配偶者
    b. フィリピン国籍者の、未成年の外国籍の子供ならびに年齢にかかわらず特別なニーズを持つ外国籍の子供
    c. 未成年のフィリピン国籍の子供と年齢に関係なく特別なニーズを持つフィリピン国籍の子供の、外国籍の親
  12. 再認証証明書(RC)またはRA9225 証明書に基づく2003年市民権返還再取得法(CRPC)を所持している外国人
  13. EO226ビザ保有者(EO226の下で発行されたがEO63の下では発行されていないSIRVビザ保有者を含む)
  14. RA8756ビザ保持者 – 多国籍企業の役員職を対象としたROHQ (Regional Office Headquarters) ビザ
  15. 47(A)(2)ビザ保有者 – 地域本部、地域事業本部、PEZAおよび/またはBOI登録企業の従業員として働く外国人従業員ビザ
  16. 以下の機関で発行されたビザ。
    a. Aurora Pacific Economic Zone and Freeport Authority
    b. Subic Bay Metropolitan Authority
    c. Authority of the Freeport Area of Bataan
    d. Cagayan Economic Zone Authority
    e. Clark Development Corporation
  17. フィリピン国籍者の外国人配偶者と子供(年齢に関係なく)と旅行する
  18. 元フィリピン国籍保有者で、一緒に旅行する外国人の配偶者や子供(年齢に関係なく)と一緒に旅行する方。
  19. 9(G)ビザをお持ちの方
    a. 2020年12月17日以降に出国した方
    b. 到着時に有効なACR IカードとECC-SRC(Special Return Certificate)を提示する必要があります。
  20. 9(G)2021年2月16日よりフィリピンへの渡航が許可されている方。2020年3月20日時点で有効かつ既存のビザをお持ちで、以前のIATF決議で入国が許可されていない方
    a. 2020年3月20日以前に発行された有効な9(G)ビザをお持ちの方で、入国時に有効期限の切れていないビザをお持ちの方
    b. 2020年3月20日以前に発給されたEO63の有効な9(F)、
    SVEG及びSIRVビザ保有者で、入国時に有効期限の切れていないビザを有する者
  21. 有効な特別永住者・退職者ビザ(SRRV)およびセクション9(A)ビザをお持ちの方で、入国時に特別入国許可書類(entry exemption document)を入国管理局に提示することが条件となります。
    A. 特別永住者・退職者ビザ(SRRV)所持者
    I. SRRVをお持ちの方は、特別入国許可書類(DFAの推薦書)を入国管理局に提示していただく必要があります。特別入国許可書類の提示がない場合、入国拒否の理由となり、SRRV保有者は直ちに次のフライトに搭乗しなければなりません。
    B. 9(A) ビザをお持ちの方
    I. 特別入国許可書類の提示は、9(a)項に基づく短期滞在ビザの入国を希望する旅客の入国を保証するものではありません。第9項(a)に基づく短期滞在ビザの所持者は、それぞれのDFA推薦書に記載されている渡航目的を立証することができなければなりません。
一般の旅行者にとって聞きなれないビザが多くて、よく分からないと思いますが、一般の旅行者が利用する9Aビザは特別な許可がない限り発給されないので、実際のところ入国はまだできません。
 
尚、フィリピン国内でコロナ感染者が増加している為、海外フィリピン人労働者(OFW)ではないフィリピン人および外国人の入国を3月22日から4月21日まで一部の人を除き1ヶ月停止にしました。上記のビザを持っていても入国できません。

交通

■飛行機

空港を利用する場合、QRコード使用の接触者追跡アプリ「TRAZE」の登録が必要です。ダウンロードして登録していないと空港内には入れません。

アプリのダウンロードについてはこちらのページを参照ください Traze Contact Tracing(英文ページ)

<国際線>

成田ーセブ間が月1便ほどの割合で運行しています。今月に限っては2便予定されていましたが、2便ともキャンセルされ、セブ-日本の直行便は依然厳しいです。

フィリピン航空のHPにはセブ-成田以外、セブー関西や名古屋のフライトも掲載されていますが、後日キャンセルになる事が続いています。

今HPを見てみますと、4月のフライトは成田ーセブは4月17日の1本、関西・名古屋ーセブは全てキャンセルになっていました…直近で5月のフライトとなりますが、このフライトもどうなるか分かりません…

日本ーマニラ間でしたら、成田の他、関西、名古屋、福岡も直行便が運航しています。

入国後の隔離生活を考えますと、現状、日本からセブに来る場合は成田へ移動してセブから入国セブから日本へ入国する場合はセブー成田、もしくはマニラ経由で各空港から入国するのがベストな方法です。

 

<国内移動>

以前は国内で州をまたいで移動する際は、健康診断書や警察庁やバランガイ(自治区)が発行する様々な証明書等が必要でしたが、2月28日より書類無しで移動が可能となりました。書類が無くなったことで、国内旅行はしやすくなりました。

ただし、各自治体でPCRの陰性証明が必要な場合があったり引き続きトラベルパスが必要(シキホール)なところもあります。

※NAは書類不要

■タクシー

乗客2人までという条件で利用可能です。タクシーの配車アプリGrabはキャッシュレス支払いのみ。以前は6シーターのタクシーが選べましたが、今は2シーター用のタクシーのみしか選べません…。先日大量の荷物を運びたかったのですが、6シーターが選べないので、レンタカーを手配しました…

■公共バス

市内を走る乗り合いバスや、中距離、長距離を走るバスが運行しています。

以前は外出許可証が必要でしたが、最近は求められる事もなくなりました…

■ジプニー、バイクタクシー

  • ジプニー:
    18路線のみ運行しています。車内での会話、飲食は禁止です。定員が決まっており、仕切りがあるので、以前より快適さが少し増したのでは…?
    運行路線:06G、08F、08G、09C、09G、10C、10F、11A、12D、12G、12L、13C、62C


  • バイクタクシー(ハバルハバル):公には禁止されていますが、街中にバイクタクシーが溢れています…バイクタクシー配車アプリのAngkasは利用できませんが、ショッピングモールやランドマーク周辺にはバイクが待機しています。

    朝の通勤ラッシュ時の様子。コロナ禍前と変わりません…

ショッピングモールや飲食店、その他のお店

セブ市は2月3日から、マンダウェ市、ラプラプ市は2月20日からリカーバン(酒類禁止)となっており飲食店を含め公共の場でのお酒の提供、飲用が禁止されています。

提供は禁止されていますが、スーパーやコンビニで購入することは出来ます。

  • ショッピングモール:多くのモールは10時から20時か21時までで営業しています。
    入店時に検温し、小売店の中には、入店時に住所氏名など記入しなければならない所もあります。

    撮影時平日という事もあり、賑わってはいませんが、閑散ともしていません…

  • スーパーマーケット:待ち時間なしで入店できます。品揃えもコロナ禍前と変わりません。

  • レストラン・ファーストフード店:店内飲食も席数の75%以下で可能となっています。

  • コンビニ・薬局:24時間営業。

  • スポーツジム・マッサージショップ:50%以下の収容人数で営業。

  • 理髪店・美容室:75%以下の収容人数で営業。

  • 映画館:MGCQ下の一部の映画館が30%以下の収容で上映中。セブ市や近郊の街では閉店が続いています。

禁止されている事

  • 闘鶏の開催、闘鶏場の運営

  • 主として酒類を提供するビヤホール・バー、またはそれに類する店(例:ナイトクラブ)

  • 子供向けアミューズメント(例:プレイルーム、ライド)
前回の報告からは「エンターテイメント・コンサート」が禁止から外されています。
 
全ての詳細はこちらを参照ください「フィリピンにおけるコミュニティ隔離措置の最新状況」 ※出典:ジェトロマニラ事務所3月24日付け

コロナウィルスワクチン

フィリピンでは3月1日から中国のシノバックス製のワクチン接種が医療従事者向けに始まりました。

希望する医療従事者は3月中に接種を完了し、その後60歳以上の高齢者や疾患を持つ人に順次接種予定となっておりますが、中央ビサヤ(セブ島周辺)では3月24日時点で医療従事者の目標数89,017人のうち45,762人の約半数の人しか接種できておらず接種状況は遅れています…

フィリピンでのワクチン接種はシノバックス製60万回分、その他COVAXファシリティーを通じてファイザー製とアストラゼネカ製を受け取る予定ですが、3月19日にロシア製のスプートニクが緊急使用の許可がされ4種類目となりました。

フィリピン政府は2021年中に5,000万~7,000万人接種する為に1億4,050万回分のワクチン配布を計画しています。

ドゥテルテ大統領は2000万~4000万回のワクチンが入手できればコミュニティ検疫の制限を解除する意向を示しています。

フィリピンへの入国は国民のワクチンの接種状況次第という事になりそうです…


3月1日マニラの病院でシノバックス製ワクチンを接種する医療従事者(フィイピン大統領府提供)

まとめ

今年に入りフィリピンでは感染者が増加し、特に3月以降急拡大しています。3月24日には新規感染者が6,666人を記録しロックダウン以降初めて7日連続で5,000人を上回りました。

今年に入り増加した原因は、昨年クリスマスから年始にかけて人出が増えたことです。

昨年12月、門限23時前のスタバ店内の様子。満席に近い状況です。

この状況を受け、3月22日から4月21日まで緩和されていました入国制限が再び厳しくなり、外国人の入国が困難になりました。

1年の規制を経て、振り出しに戻ってしまいました…

日本でも緊急事態宣言が全国的に解除され、人出が増えリバウンドが懸念されていますが、フィリピンがまさにそうなっています…

日本もフィリピンも、そして世界中の国々で、早く多くの国民にワクチンが行きわたり、ウイルスが収束することを祈るばかりです…